COLUMN

建て替えorリフォーム

< 01 古い建物は建て替え?リフォーム?実際どっちがお得なの??>

古くなった住宅や店舗、テナントビル、複合施設、マンションなど、世の中にはあらゆる建物が建築されては30年・40年・50年と、ある一定期間の役目を終えると解体され、また新たなニーズの建物に建て替えられていきます。

 

土地に対する固定資産税・都市計画税は、経済状況によって少しづつ変化しますが、建物に対しては年数が経てば経つほど、ある一定まで固定資産税・都市計画税ともに ” 軽減 ” されます。

 

では古い建物ほど得なのか?というとそう単純なものでもなく、建物(減価償却資産)は、定められた法定耐用年数の期間減価償却されるので、基本的に時間の経過とともに ” 価値は減少(減価償却) ” していきます。すなわち築年数に比例して軽減される固定資産税・都市計画税とは反対に、建物の価値は時間とともに下がるわけです。

今回ご紹介するのは、建て替えるかリフォームするか、築40年になる建物をどのように工事を進めていったのか、費用を比較しながらご紹介します。

< 02 まずはシンプルに、建て替えた場合を考えてみる>

まずはシンプルに建て替える場合について考えていきましょう。

とはいってもまずは既存の建物を解体することから始まり、工事期間中は仮の建物を借りる必要も出てきます。

 

 

 建て替える場合の注意点

● まず最初に既存の建物を解体する必要がある。

● 工事期間中は仮事務所が必要。

● リフォームよりも工事期間が長くかかる。

● 建て替える場合、解体も含めた建設費は3,500万程かかる。

となります。

 

 [メリット]

・既存の建物を解体するので、制約なくゼロから思い通りの建物にできる。

・新築なので新しい建築基準法に適合しているため構造的にも安心できる。

・デザインは現代的な建物にしやすい。

・新築なので法定耐用年数が長い。

 [デメリット]

・リフォームより建設費が高くなる。

・解体費用が必要になる。

・一旦引っ越しする必要がある。

・工事期間中は仮事務所で営業しなければならない。

・新築なので建物の固定資産税・都市計画税が高い。

・不動産所得税、登録免許税、印紙税が必要。

・リフォームより工事期間が長くなる。

 

< 03 手間は掛かるがリフォームした場合を考えてみる>

次に手間は掛かりますが、リフォームした場合について考えていきましょう。

仮事務所を借りたり、引っ越しするのは大変なので、リフォーム中も建物の一部を利用するとして考えていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 リフォームする場合の注意点

● リフォーム中も建物を一部利用できるように仮の間仕切り壁を設ける必要がある。

● 隠蔽部分は壊してみないと状態がわからないため、構造的な欠陥があると考えていたよりも建設費がかさむ。

● 工事期間中は音、振動ともに大きく気になる。

● リフォームの建設費は建替える場合の6割程と考えられる(基礎・構造部材が使えることが前提)

となります。

 

 [メリット]

・使えるものは使うので、そのぶん予算が抑えられる。

・既存建物の年数に相応して、固定資産税・都市計画税が安い。

・リフォーム中も建物の一部利用する場合は仮事務所を借りなくて済む。また引っ越しする必要もない。

・基礎部分がそのまま使えるので、工事期間は建て替えるより1カ月程短かい。

・リフォームする電気工事・設備工事部分についても建築工事同様に減価償却の設定が可能。

 [デメリット]

・間取りの自由度が低く、思い通りにするには相応の専門家が必要になる。

・既存の建物デザインからガラっと雰囲気を変えにくい。

・構造的な部分に欠陥がある場合は、考えていたよりも予算が掛かる。

・築40年の既存建物部分は減価償却がすでに終わっている。

< 05 まとめ>

以上のように、建て替え、リフォームともに、メリット・デメリットがありますので、一概にどれが良いか?とはいえませんが、築40年の建物をリフォームした場合でも、 ” 減価償却できる内容は設定できる ” ので、上記のケースを参考に各経費や税金の面も考慮しながら、それぞれのケースにあわせて一番有利と思われる計画を進めてみてください。

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